トラフィックパターン
ここに書いてあるすべての情報はVATSIMでフライトするためだけに使用します。実際のフライトでは使用しないでください。
概要
トラフィックパターンとは場周経路とも言い、滑走路を中心とした飛行経路で、着陸の際またはタッチアンドゴーなどで訓練するときの基本的なルートになります。トラフィックパターンは下図のように部分部分に名称が付いています。なお下図の→は離着陸方向を示しています。
- アップウィンドレグ
- クロスウィンドレグ
- ダウンウィンドレグ
- ベースレグ
- ファイナルアプローチ
またベースレグに入るところをターニングベース、ファイナルアプローチに入るところをターニングファイナルと言います。
なお逆方向(上図の場合は滑走路の下側)にもトラフィックパターンは存在します。その場合、「ライト」という名称が付加されます。例えば「ライトダウンウィンド」などのようになります。本ドキュメントでは、「ライト」は特に扱わないこととします。
ダウンウィンドレグと滑走路の間はどのくらいの距離でしょうか。これは飛行機の大きさと関係してきます。セスナなどの小型機の場合は滑走路から1マイル、ジェット機など大型機の場合は2から3マイルくらいになります。
一方、ダウンウィンドレグを飛ぶときの高度はどれくらいでしょうか。これも飛行機の大きさと関係しますが、小型機は空港標高から1000フィート、大型機は1500フィート程度となります。なお高度、距離とも管制圏からはみ出ないように注意しましょう。
トラフィックパターンへの入り方
トラフィックパターンへ入る方法は決まっています。下図の緑の矢印がそれになります。通常はダウンウィンドに入ります。なお飛行機の位置とトラフィックの状況によっては、ベースレグやファイナルアプローチに直接入るよう指示されることもあります。
出発の仕方
飛行場から出発する場合(特にVFRで出発する場合)は、どのような経路を使って飛行場から出て行くのでしょうか。下図を見てください。まず離陸してその まままっすぐに出て行くパターン(Straight out departure)、左に90度曲がり、そのまま出て行くパターン(Left turn)、1回ダウンウィンドに乗ってから出て行くパターン(Downwind departure)があります。離陸する前に管制官にあなたの意図を言うようにしましょう。
また離陸した後、滑走路末端を過ぎるまではそのまま直進してください。不用意に旋回すると他機にぶつかったりします。
なお、Left turnが標準の出発方法です。地形などの要因でパターン方向が限定されて居ない場合で、パイロットからのリクエストや管制官からの指示が無いときはLeft turnで出発します。
間隔調整
トラフィックパターンに複数の飛行機が飛んでいる場合、管制官から間隔調整の指示が飛んでくることがあります。
<トラフィックパターンに入るとき>
- make straight in
→そのままファイナルアプローチに入ります。 - enter direct base
→そのままベースに直行します。
<トラフィックパターンにて>
- make right(left) 360
→ダウンウィンドにて360度右(左)旋回を行います。このときは標準旋回(360度を2分で回る)となります。 - make right(left) 270 before base
→270度右(左)旋回を行ってからベースに入ります。 - break traffic
→トラフィックパターンを抜けます。 - make short approach
→ベースレグに入るタイミングをいつもより早めにします。 - extend downwind
→管制官から'continue approach'などの指示があるまでダウンウィンドを伸ばします。