102f RVSM

102f RVSM

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概要

北大西洋を越える北アメリカからヨーロッパに至る混雑の激しい回廊に沿って、航空機は1日に2回その交差を作るために先を争います。そして最適なクルーズ高度へ上昇していきます。なぜならこの空域にはレーダから漏れてしまうところがあるからで、非常に大きな距離をもつことで、選ばれたルートが離さなければならないのです。2000フィートの垂直間隔を書いてみてください。すると空域がすぐに埋まってしまうことを見ることが出来るでしょう。航空機が同時にまた同じ空域にひしめき合っているので、多くの航空機は飛行ルートの変更と高度の変更を余儀なくされます。北大西洋の空域は管制官および航空機のオペレータにとってそのような問題を認める唯一の空域ではありませんでしたが、一番酷かったのです。解決策を見つけなければなりませんでした。

縦横のセパレーションの要求条件を守り、空域の使いやすさを良くするシンプルな方法が必要でした。1970年末期に研究が始まり、RVSMが生まれました。RVSM(Reduced Vertical Separation Minimum:短縮垂直間隔)が発明され、試験され、そして改善策が計画されました。世界で最も混雑する回廊でレーダーや航法施設といったATC設備の少なさの点で北大西洋がスタートするにはいい場所でした。垂直間隔を半分にすることで倍の高度を取れるようにし、航空機の適切なクルーズ高度を提供するのと同じくらいに航空機を収容するために、ATCの効率を倍にしました。これで1日数千トンもの燃料を節約しています。1997年3月27日、RVSMの最初のフェーズがはじまりました。初めはフライトレベル330~370のみで構成されましたが、フライトレベル340と360が新たに有効となりました。1998年10月8日にはフライトレベル310~390に拡張されました。フェーズ3が2002年1月24日に実装され、フライトレベル290~410が適用となりました。北大西洋でのRVSMの実装に従って、いくつかの国内空域にもRVSMが適用されていきました。その境界で、ATCは航空機をRVSM領域へ入れるための支援をするRVSM規格と、そうでないものを外に出すことを適用しました。

世界の多くの空域でRVSMが組み込まれています。またほとんどの主要な回廊も含まれています。2005年1月20日をもって、北アメリカ、南アメリカ、オーストラリア、ヨーロッパ、中東、大西洋、太平洋のすべての空域がRVSMでカバーされました。アフリカとアジアだけはRVSMではありません。(現在は日本・韓国もRVSM適用です。)下の図はFAAのウェブサイトに掲載されている図です。

なおRVSMを適用できる飛行機のみ、このRVSMの利益を受けることが出来ます。RVSMを適用できない飛行機はある条件を除いてこのRVSM空域に入ることは許されません。これはRVSMを実行できない航空機とビジネスジェットがフライトレベル280かそれ以下にいなければならないことを意味します。ほとんどのメジャーな航空会社はRVSMにアップグレードした古い飛行機を持っており、もちろん新しい航空機もRVSMに適合するように作られています。短距離や国内線はRVSMにアップグレードしないかもしれません。

機器に対する要求事項(実際)

RVSM機器に関するルールはほとんどありませんが、厳格です。RVSM規格に適合するには、航空機が次に示した機器を搭載しなければなりません。
 

  • 2つの高度報告システム
  • 1つの高度維持デバイス
  • 1つの高度警告デバイス


さらに言うならば、高度を変える間、高度を保つデバイスは与えられた高度から150フィートを超えてずれてはいけません。またRVSMの認証を得るために は、航空機は高度計のエラーを調整する装置によってフライトテストの証拠が与えられない場合は、1つの高度監視装置と地表面監視装置によって飛ばなくては なりません。

非RVSM適合機がRVSM空域を飛ぶ場合

非RVSM適合機がRVSM空域を飛ぶことが許される例外がいくつかあります。誰に許可をもらうのか、下記のルールに従ってください。

  1. RVSM適合機は非RVSM適合機に優先して高度のアサインを受けます。
  2. 非RVSM適合機とすべての航空機との垂直間隔は2000フィートです。
  3. RVSM空域を維持できないならば、RVSM空域を通って上昇・降下の許可が与えられ、通常のレートで上昇・降下を行います。
  4. 軍用機や警察などの航空機はRVSMの要求条件を免除されます。彼らは追加の許可は必要ではありません。RVSM空域にいる他のすべての飛行機から2000フィートの垂直間隔が与えられます。
  5. 非RVSM適合機はRVSM空域を飛ぶようなプランをしてはいけません。特別な状況の場合はRVSM空域を飛ぶことが許可されます。このときは他の航空機から2000フィートの垂直間隔が与えられます。

高度の選択

RVSM空域に入ることの出来る航空機に対して作成したフライトプランは、FL290未満もしくはFL410より上にはそのまま適用できます。奇数×1000フィートが東行きで、偶数×1000フィートが西行きとなります。航空機の飛んでいる方位が000度~179度の場合は東行き、180度~359度が西行きです。これと似ていますが、いくつか非常に大きな違いがあります。それはRVSMと昔のルールでFL330、370、410は東行きの高度だということです。一方で昔は西行きの高度が今では東行きのこうどになっていたりします。なおFL410までの偶数×1000フィートの高度はすべて西行きとなります。そのほかは下表をご覧ください。

これには例外があります。片方向に飛ぶようにされた空域があります。またすでに述べたように非RVSM適合機はRVSM空域の中に入るような高度をプラン してはいけません。航空機が予定しているステップアップ上昇は過去に行われた方法と同じ方法でファイルします。RVSM適合を示す文字は"W"です。例え ばボーイング747-200でRVSM適合の場合は"H/B742/W"のようにファイルします。

ルール(パイロット向け)

2005年1月20日9時1分(GMT)から、RVSM空域での運用は下記のルールに従います。

  1. RVSM適合機を操縦するパイロットは前述の表に示されているその飛行方向に合った高度をファイルすることが期待されます。いくつかの空域では通常の割当 を上書きする構造を持っています。そのときはパイロットはそのルールに従うべきです。(例えばOceanin Track Systemを適用される北大西洋空域)またフライトプランにRVSM適合を示すためにそのサフィックスとして"W"を使ってください。管制は特別な場合 がない限り、RVSM適合機としてそのフライトがRVSM空域を飛ぶことを計画されていたということや、すでにRVSM空域を飛んでいることを考えます。
  2. 巡航高度を維持するため、オートパイロットが使われるべきです。マニュアルで操縦することは受け入れられません。もしオートパイロットが動作しなかった り、その航空機の高度維持機能が不確かだと知った場合には、その航空機は非RVSM適合だと判断され、RVSM空域の外にでるようフライトを計画してくだ さい。この場合はサフィックス"W"は使われないものとします。
  3. パイロットがオートパイロットを使って高度を維持することができないことに気づいた場合は、RVSMに適合していないものとしてその機体を考え、また管制 にその旨を知らせてください。これはその機体がすでにRVSM空域にいる場合、もしくはすでにRVSM空域に入ることが決まっている場合にも適用されま す。そのような機体のパイロットはRVSM空域外に上昇するか降下するかを聞かれるでしょう。
  4. RVSM空域にいるパイロットは、RVSM運用の一部として管制に巡航高度にたどり着いたことを報告しなければなりません。
  5. パイロットは中程度を超える乱気流があったら報告してください。一般に強烈な乱気流は航空機の操縦に影響を与え、中程度を超える乱気流の中ではRVSMを 維持することはもはやできません。管制は代替の手段に移行するでしょう。たとえばそれはルート変更、高度の変更、速度調整などを含むでしょう。

ルール(管制向け)

RVSM空域には下記のルールに従います。

  1. 管制官はパイロットからのアドバイスがない場合もしくは高度を正しく維持できないとの表示がない限り、サフィックス"W"を用いてファイルされた航空機はすべてRVSM適合機であると判断します。
  2. 管制官とパイロットの直接のコミュニケーションもしくはそのフライトプラン("W"がない場合)を通してRVSMに適合できないとの表示がある航空機は RVSM空域に入れてはいけません。なお「非RVSM適合機がRVSM空域を飛ぶ場合」の節に書いてある航空機は除外されます。
  3. 高度を維持することができないと表示しているRVSM空域をすでに飛んでいる航空機は非RVSM適合機として考えます。そのような航空機のため、垂直間隔 を直ちに増加させ2000フィートを取るようにします。またその航空機にRVSM空域から出るために上昇か降下をできるようにさせます。燃料のため、目的地に到着できない航空機についてはRVSM空域より下への降下は考えられませんので、垂直間隔を増加させることを継続します。なお燃料不足にない航空機に ついてはRVSMルールを適用することを意味します。管制官は近くのセクターにこの情報を伝えます。
  4. RVSM空域では高度の選択において、RVSM適合機がRVSM非適合機よりも優先権を持っています。例えばBAW100がRVSMでフライトレベル 350で東向きに、ACA100が非RVSM適合でフライトレベル340でBAW100の航路を交差する場合は、ACA100はBAW100と交差し終わ るか、距離を取るまでの間、航路を変更させるか、少なくともフライトレベル330に降下させたりしなければなりません。
  5. RVSM空域において不適切な高度の使用はRVSM適用外空域と全く同じです。そのような高度を飛んでいる航空機は状況が許せばすぐに適切な高度に移されるべきです。
  6. 近くの空域がRVSM空域でないか、RVSMを運用していない空域の場合、管制官はその航空機がその空域に入る前に、非RVSM高度に移行していることを 確実にしてください。なおあなたの空域を離れようとする航空機との間とRVSM空域外からあなたのRVSM空域に入ろうとしている航空機の間には、 2000フィートの垂直間隔を与えます。これは他の管制官に間隔が存在することを確実にするために必要な調整となります。
  7. 管制はRVSM空域内において、高度の割当に次の用語を"Report reaching."を付加するでしょう。
  8. 航空機が中程度を超える乱気流を報告したときには、1000フィートの垂直間隔の使用を終了します。管制官は直ちに代替の手段を提供するためのステップを 行ってください。これはルート変更、高度の変更、速度調整などです。レーダが使えるところでは、間隔を取るためにレーダ間隔が使用できます。
  9. 管制官はClass Fと航空機との間にRVSMを適用してはいけません。Class Fと航空機との間には2000フィートを使います。これは航空機がRVSMに適用しているかどうかに関係ありません。
なお日本国内にはClass F空域はありません。