レディオ/リモート空港における出発と進入およびキャンセルIFR
ここに書いてあるすべての情報はVATSIMでフライトするためだけに使用します。実際のフライトでは使用しないでください。
レディオ・リモート空港へのアプローチおよび出発
国内にはレディオ・リモート空港があります。またアプローチ管制のない空港もあります。それらの空港では最終進入に入るためのレーダーベクターは行われません。まず進入を開始する際には管制官の許可が必要です。当該空港に近くなると…
JA815C, Cleared for approach to Tanegashima airport.
と進入許可が発出されます。この場合、計器進入の方式を言われていませんので、自分で進入方式を決める必要があります。しばらくするとレディオへのハンドオフが指示されます。レディオへは自機が進入許可をもらっていることを伝えます。
Tanegashima Radio, JA815C. 15nm NW of field. 7000ft. We have approach clearance. We will make VOR/DME/ILS runway 31 approach. Estimate Nakatane(VOR) at 45. request Landing and traffic information.
JA815C, Tanegashima Radio, roger. Using runway 31, wind 330 at 5, QNH 3003. No traffic reported around Tanegashima Airport. Report High Station.
QNH 3003. Report High station, JA815C.
進入の際には進入許可の受領、進入方式および使用する滑走路を伝えます。なお予め管制官から進入方式を指示された際には、それに従って進入します。
レディオ・リモート空港は航空管制運航情報官が担当します。彼らから管制指示は基本的には出ません(出せません)。従ってレディオ・リモート空港ではパイロットが何をしたいのかをはっきり言い、意思の疎通を図ることが必要です。
なお進入に際し、管制官はMEAまでしか降下指示を出しません。計器進入を開始する際に高度が高すぎる場合は、その計器進入が開始されるフィックスにホールディングポイントがありますので、そこに入って高度を落とします。
着陸前になるとレディオより滑走路が空いている意となる"runway is clear."が言われます。"Cleared to land."ではない理由はもう明らかですね。
JA815C, Runway 31, runway is clear. wind 330 at 5.
Runway 31, runway is clear. JA815C.
着陸した後のタクシーも飛行機側のタイミングで行います。
JA815C, Down time at 32. commence taxi to spot.
Commence taxi to spot. JA815C.
出発はレディオからクリアランスをもらいますが、微妙に言い回しが異なります。
JA815C, ATC clears JA815C to Kumamoto airport, via KINKO2 departure flight planned route. Maintain 11000, squawk 1501.
"ATC clears"と始まっているのは、管制機関のクリアランスを中継しますとの意味です。これも理由は明らかですね。
なおノンレーダーのレディオ・リモート空港では、出発および進入するIFR機は同時に1機となります。従ってアプローチしている機がいる場合は出発を待たされることがあります。この場合"Hold on the ground"という用語が使われます。また追加管制承認時刻も言われます。
JA815C, ATC clears JA815C to Kumamoto airport, via KINKO2 departure flight planned route. Maintain 11000, squawk 1501. Hold on the ground. Expect further clearance at 15Z.
並行誘導路がない場合にタクシーなどを開始すると、着陸機がタクシーできなくなりますので、待つようにしましょう。
なおレディオからの助言は"Radio advises"という語を使って言われます。
JA815C, Radio advises hold present position due to traffic.
Hold present position, JA815C.
出発制限が解除される際には"Released for departure"という用語が使用されます。
JA815C, ATC Clears JA815C, Released for departure.
レディオ・リモート空港では、タクシーおよびプッシュバックの開始はパイロットに任され、そのタイミングをレディオに通報します。使用滑走路の情報がある場合を除き、気象情報を元にパイロットが離陸滑走路を決定します。
Radio, JA815C. Push back to Runway 31.
JA815C, Push back to Runway 31. wind 330 at 5, QNH3003, Temperature 25.
平行誘導路がなく、滑走路上を逆方向に進む場合"Taxi down"という用語が使われます。
Raido, JA815C. Taxi down Runway 31.
JA815C, Taxi down Runway 31. Report when ready. No traffic reported around airport.
離陸の場合も着陸時同様、"runway is clear."が言われます。
Radio, JA815C. Runway 31 ready.
JA815C, wind 330 at 5. Runway 31, runway is clear.
離陸後、離陸時刻の通報がきます。その後コントロールへのハンドオフが出されて、レディオから離れます。なおコントロールではレーダー識別のため、Squawk Identを指示されます。
JA815C, off time at 18, report leaving 4000.
Report leaving 4000.
Radio, JA815C, 4000.
JA815C, Contact Fukuoka Control 118.9.
Contact Fukuoka Contol, 118.9. JA815C, g'day.
Fukuoka Control, JA815C, leaving 4500 for 11000.
JA815C, Fukuoka control, rgr, ident.
<ident操作を行う>
JA815C, radar contact. 5nm N of Nakatane-VOR. Climb and maintain 11000.
Climb and maintain 11000, JA815C.
キャンセルIFR
IFRをキャンセルし、VFRでの飛行に切り替えることです。宣言したらVFRとなります。VMCを保つことはもちろんのこと、レーダーサービスも終了となりますので、衝突の責任はパイロット側にあります。天気がいい場合には、レディオ・リモート空港への進入前にキャンセルIFRを宣言して進入することもあります。
なおこの後はレディオの助言にもよりますが、通常トラフィックパターンのダウンウィンドに入ります。
Kumamoto approach, JA815C, cacnel IFR.
JA815, Cancel IFR, radar service terminated. Squawk VFR.
Squawk VFR, JA815C.